組織細胞と免疫細胞のまとめ
2015/12/18細胞には大きく分けて、①組織細胞と②免疫細胞に分かれます。
① 組織細胞
私たち生物は、受精卵に始まり、有糸分裂による細胞増殖と細胞分化を重ねて組織、器官を形成、固体の発生を完了させます。
固体の誕生後も個々の組織に固有な組織細胞の増殖と機能分化のサイクルは、固体の成長を助け且つ恒常的な生命活動を維持しています。
この過程の中でバランスの取れた質のよい食事を摂ることは、重要なことの一つになっています。
② 免疫細胞
4回に渡ってお話しました免疫細胞ですが、これを絵にまとめてみました。
白血球の種類
白血球全体の約60%を占めています。
白血球の約35%を占めています。
(ヘルパーT細胞、キラーT細胞、サプレッサーT細胞、NK細胞)
白血球の約5%を占めています。(マクロファージ、樹状細胞)
異物VS免疫細胞チームの闘い
①パトロール&前衛部隊
・マクロファージは絶えず全身の組織に出て、最低限の侵入者の選別をして、無差別に食べます。
敵が体内に侵入し、マクロファージが自分で処理できないときは、噛みちぎった敵のかけらを
ヘルパーT細胞に提示します。
・樹状細胞は敵とは積極的には闘うことはしませんが、敵の特徴を分析し、10倍以上のも情報を
ヘルパーT細胞に伝達し、免疫を強化すると言われていて注目を集めています。
・顆粒球(好中球)は血管の中や外を活動領域とし、細菌やウイルスといった敵が体内に侵入すると
即効で働き、侵入した敵を膜で包みその膜ごと飲み込みます。
顆粒球は、細菌の中でも比較的大きなサイズのものを処理します。
・NK細胞は癌細胞やウイルス感染細胞を攻撃します。
NK細胞が攻撃してもウイルスが増殖する場合はT細胞やB細胞が活動し始めます。
②リンパ球部隊の司令官本部
・司令官のヘルパーT細胞は、マクロファージや樹状細胞、B細胞から受け取った侵入者の情報
(抗原提示)をベースに、 他の免疫細胞たちに戦闘態勢に入る合図を出すサイトカインと呼ばれる
情報伝達物質を出します。
この指令なしには戦闘態勢には入れません。
・「細胞の殺し屋」と名付けられたキラーT細胞は、ウイルスそのものは殺しませんが、ウイルスに
感染した 細胞や癌細胞を敵もろとも破壊してしまいます。
・サプレッサーT細胞は攻撃終了を告げる役目をしています。
サプレッサーT細胞が終了を付けない限り、免疫細胞はいつまでも闘い続け、最後には自己免疫
疾患を引き起こすことになりかねません。
・B細胞はヘルパーT細胞に倒すべき敵の情を提示します。
それを受けたヘルパーT細胞は、B細胞を戦闘モードにさせるサイトカイ(情報伝達物質)を
作りだします。
その刺激でB細胞はクローン化し、抗体と呼ばれる武器を作りミサイルのように飛ばし始めます。
※このように私たちの体は、受精卵が細胞分裂を始めたときから、固体が誕生するまでの間に摂取した栄養のバランスと質の違いで組織細胞は形成され、その後も毎日摂取する栄養のバランスと質の違いで体の状態が維持されます。
免疫の本体は血液です。血液は毎日骨の中で作られています。
その骨を作っているのが、毎日私たちが口にする栄養素です。
バランスの取れた食事をとることが免疫力を高めると考えられていたのは昔のことで、今や栄養バランスや質の高さと免疫細胞を活性化することによって免疫力は上がると言われています。
現代社会のように複雑且つ便利ではなかった昔の時代には、免疫細胞の餌となるものが私たちの身の回りには沢山ありました。
その一つが菌の存在です。
菌と言えば全てが悪者のように捉え、抗菌・滅菌・殺菌とCMが流れるままに信じ切っています。
また、お湯を注げば簡単に味噌汁が出来上がったり、製品の値段を考慮するばかりに質をおろそかにしたものが世の中には溢れています。
これでは時間とお金をかけて体を壊すのも仕方がないことだと思います。
神様が作られたものには何一つ不必要なものはなく、そして、それら全てが繋がっており、それらのバランスが取れて初めて健康な体が維持できると考えています。
複雑すぎる現代社会を健康で生きていくには、「自然に逆らわない」生き方をすることです。人も犬も。