ペット栄養管理士ブログ

強力な抗酸化作用で癌予防に???

2016/02/29

スマートフォンのアプリSmartNewsをインストールし、人気カテゴリーの「いぬ」をプラスダウンロードして、毎日様々な感動や怒りを抱きながら読んでいる私です。
今回は、「犬に茄子を皮つきのまま与えよう!強力な抗酸化作用で癌予防に!」というトピックにひかれてのブログ配信です。
愛犬もさることながら、愛犬家もできるなら癌で苦しむことなく、人生最期を迎えたいと欲するのは、今や2人に1人は癌になり、3人に1人は癌で亡くなる時代になっているからではないでしょうか?
では癌の苦しみとは何でしょうか?
今や時の人、動物大好きなベッキーは、愛犬が癌に侵されたとき、愛犬が苦しむのを見るのが辛くて安楽死させ、そのことが今でも後悔しているとTVで語っていました。
癌の苦しみは想像に絶するものかと思えば、「どうせ死ぬならがんがいい」という医師たちが語った本が出ています。
その中で、「癌が痛いのではなく、「治療で痛む」とあり、また癌ではなく、「癌治療で亡くなる」という話も耳にします。
ただいずれにせよ、私たちが欲するのは、癌やその他の病気で人生の終わりを迎えるのではなく、PPK(ピンピンコロリ)が理想であるということ。
では、このPPKを手に入れるには、何をなすべきか?
それは、自然に逆らわない!これに尽きると思います。
癌の原因が「活性酸素」だと言われたのは1997年のAACR(American Association for Cancer Research)での発表。(AACRでの発表が世界の癌治療の基準になります。)
その結果、癌を抑制するには、抗酸化剤が必須だと言って、抗酸化剤のマルチビタミンが世に出回ったのは記憶に新しいことと思います。
しかし時を経て、今や癌細胞を抑制するのは「免疫力」だと言われ、そのことが世界に発せられたのは、2015年のAACRでの発表です。
では何故「抗酸化剤」ではなく、「免疫力」なのでしょうか?
実は、私たちの身体の中に生まれながらに備わっている免疫細胞は、癌細胞と闘うとき、免疫細胞が発する「活性酸素」で癌細胞を死に至らしめています。

キラーT細胞

キラーT細胞が「活性酸素」を噴射してがん細胞をやっつけている様子

 



しかし、「抗酸化剤」を大量に接していると、免疫細胞が癌細胞と闘う時に発する活性酸素の量が激減し、癌細胞を死に至らしめることができなくなり、結果身体が癌細胞に侵されることになります。
癌細胞が約1㎝になるには、およそ10年近くかかると言われています。
10年かかってできた1㎝の癌細胞が、更に1㎝になるには1年とかかりません。
従って癌細胞と闘うには、「抗酸化剤」ではなく、免疫細胞を活性化させること、即ち免疫力を高めることが最も重要で、かつ自然なことなのです。
オオカミが祖先である犬が、あえて癌細胞抑制のために茄子を食するのはいかがなものか?
365日、365戦連勝している免疫細胞ですが、その勝利の原因の一つに人においては36.5℃という生まれながらにもっている体温のおかげです。
この体温のおかげで完全連勝しているのです。
では、なぜ犬においては癌細胞ができるのか?それは、免疫力低下が原因で、細胞分裂の際にコピーのミスが原因だと言われています。
免疫力低下の曲線を少しでも緩やかにするには、バランスのとれた栄養素を与えるのはもちろんですが、免疫細胞を活性化できるよう腸内環境を整え、且つ免疫細胞を活性化させることも大切なことです。
「栄養素と癌予防」、今や何の関係もないとAACRで発されています。
AACR、ご興味のある方は是非一度サイトを覗いてみてください。